2008年08月04日月曜日
"その考え"こそ究極の宣伝広告??その三 []
『ついに東京中へ広げてしまった"その考え"』 その三
新宿はうってつけの場所だった。
駅周辺にこぞって、大きな量販店が集まっているのだから。
そして、この人の多さ。
オヤジが上京して初めて新宿に来たときは、"お祭りでもあるのかな"と思ったほど、人の波がおさまらない街だ。
おいらは徐に、駅に隣接した超有名量販店に入っていった。
目指すはパソコン関連の商品を置いてある4階だ。
午前の時間帯にもかかわらず、様々な人種が行き交う。
時間が早いので、おいらも広いフロアを廻ってみる。
目的が買い物ではない為、どうしても商品を見る目も形だけになってしまう。
別に店員がおいらを見て、いぶかしんでいる訳でもないのだが...
やはり緊張する。
携帯電話の時間を見る。
そろそろ11時。
決行まではあと13分ほど。
そう思うとやはり次第に緊張が高まってくるものだ。
商品のディスプレイを点検する店員の挙動にも、自然と神経が向く。
別に悪いことをするわけでもないのだから、普通にしていればいいものを...。
おいらはゆっくりと、パソコンが陳列されているコーナーへ入っていった。
ノートパソコンがおいらの前に並んでいる。
10年前のスペックから比べると、雲泥の差だ。
進化の早さに改めて驚かされる。
モニターにはスクリーンセーバーが動いているものや、この夏の新モデル機能を紹介するムービーが流れているものもある。
おいらはまたポケットの携帯電話を確認した。
きたっ、ちょうど2分前だ...。
今までの緊張から一転してワクワク感というか、下半身が異様にむずむずするような、何ともいえない快感が全身を貫く。
おいらは周りも気にせず、そのノートパソコンのタッチパッドに指を乗せた。
今までのスクリーンセーバーは消え、VISTAのメニューを開きインターネットのブラウザをクリック。
IE7.0が開いた...そしておいらは次のURLを打ち込む。
http://www.funup.org そう、ファナップのサイトだ。
3秒ほどすると、ブラウザは見慣れたデザインのサイトを映し出した。
おいらは言いようも無い感動と緊張感に浸っていた。
人様のパソコンに無断で自分のサイトへアクセスしたことに、言い様の無い喜びも感じる。
(別に咎められることは無いのだが)
いくつかのページを見た後、画面にファナップのサイトを表示したまま隣のパソコンへ。
同じような手順で進んだが、このパソコンはインターネットに繋がっていなかった。
ちくしょ~、サービス悪いなあ...と勝手なことを思いながら、その横のパソコンへ。
そしてその作業を何台か繰り返した時だった。
ある店員が接客の為、ノートPCへ客を率いて近寄ってきた。
「...それで、このノート型は高スペックですけど格安なんです。重さも...」と説明し始めた時、
「あれ?これ何だろう...誰か見たのかな...」と言うと、ブラウザを消したようだ。
これで諸君は理解できたのではないかな!
そう、おいらは量販店のパソコンに、ファナップのサイトを表示させて宣伝をしていたのだ。
不特定多数の人が入れ替わり立ち代り、パソコンの前に立つと画面を覘く。
すると、ファナップのサイトが表示されているのだ。
嫌でもそれが目に入る。
しばらくすると若い女性が来て、おいらの横にあったデスクトップの前に止まった。
マウスをゆっくりと動かしながら、画面に見入る彼女。
おいらはさりげなく彼女の顔をちらっと見た。
"うわ~っ、きれいな子!"
画面を一心に見つめているその横顔は、透き通るほど綺麗だった。
おいら好み...(だからと言ってどうにもできるわけではないのだが)
久しぶりにときめいた。
そのうち彼女は、PIPの動画を見始めたようだ。
ファナップのコンテンツのひとつだ。
パソコンからは「個人事業のファナップは....」という音が聴こえている。
自分の恥ずかしい部分を、見ず知らずの人たちに暴露されたような気分になって、そこから逃げたくなったほどだ。
おそらく彼女は、その動画が商品の説明か何かと勘違いしたのだろう。
そして彼女は店員を呼び、
「これはお店の宣伝用に作ったものですか?」
などと聞いているではないか。
おいらは冷や汗かいた。
今回はここまで!
結末はいかに、請うご期待! その四へ⇒

