2008年10月29日水曜日
秋深まる北海道への出張で [前職回想録]
入社5年目くらいの頃だろうか、窒素量測定装置のメンテナンスで、我が故郷北海道へ!
偶然にも訪問先のお客さまが、我が故郷北海道だったのだ。
会社の上司が安易にも、「お前は北海道出身だから、ちょうど良いだろう!」ということで、ボクジン青年に決まっただけ。
しかも十勝の帯広だった。
ここは、ボクジン青年の第二の故郷でもある。
出張は1週間後の月曜日。
まだ日はある。
田舎の母親に出張のことを連絡して、今度の土曜日に実家へ帰ることを伝えた。
それはかれこれ10月も終わりのこと。
北海道はもうそろそろ雪もちらつき始める頃だったのだ。
でも、久しぶりの帰郷。
しかも、会社の金で堂々と実家へ帰ることが出来る~~ (^0^)/♪
親へのおみやげを買って、次の土曜日を心待ちにしていた。
そしていよいよ帰郷の日。
中野から羽田までの時間を計算しておいたので、会社の寮を出る時間は判っていた。
...つもりだった。
しか~し!
相変わらずお馬鹿なボクジン青年は、浜松町から羽田までの、モノレールに乗っている時間を計算に入れていなかったのだ~...。
それに気づかず、当初決めていた時間に寮を出た。
東京駅に着いた時時計を見ると、なんと、搭乗時間まで40分くらいしか無いではないか!!{{(>_<)}}
「ええ~っ!やばいじゃ~ん...どうしよう...」
ボクジン青年は焦ったさ~。
結局羽田に着いたのは、搭乗時間その時だった!
重たい工具鞄と旅行バッグを持ったまま、全速力で搭乗窓口へ走った、走った!
うわ~、足が痛い...重い...。
すると、館内アナウンスが聞こえてきた。
「**行き**便ご搭乗予定の坂本雅博様、搭乗のお時間が来ております。**番搭乗口からお急ぎ下さいませ。...」
おいらじゃないか~!
空港で自分の名前を呼ばれたのこれが初めてだ。(^_^;
ますます焦るボクジン青年。
荷物を預けることも出来ず、そのままゲートをくぐり探知機を通ったその時、
「ピンポ~ン!」
と、無情にも機械が警報を鳴らしたのだ。(^_^メ)
え~っ!何だよ~こんな時に..
係の女性が、
「ちょっと、この鞄を開けていただいて宜しいですか?」
いやに落ち着いたその態度が頭に来た。
「ああ...はい、...でも、アナウンスで飛行機を待っているみたいで..いや、僕の名前を呼んでましたので、飛行機が待っているみたいなんですが..大丈夫でしょうか...」{{(>_<)}}
相当焦っていたなあ、この時。
言ってることが意味不明。(^o^)
「はい、お客さまがこちらに来られていることは、もう機内に連絡されておりますので、ご安心下さい。」
とのこと...はあ~...焦らさないでよ~。
ボクジン青年は、安心して工具鞄を開けようとした...が、その中はあまりにもひどい状況だったのを急に思い出したのだ。
"げっ、やっば~。中は工具や部品、それに訳のわからない物があまりにもひどい状況のままだった。"
しかし、迷っている時間は無かったのだ。
恐る恐る鞄を開けた。
その中は、ねじ、ボルト、ナット、シリコーンゴムの破片、図面の切れ端、絶縁テープに巻かれたゴムホースの切れ端、ライターなどが散在する中に、ドライバー、ラジオペンチ、ニッパーなどの工具類がばらばらに詰め込まれていた。
"うわーっ...はずかし-"
「このライターは申し訳ございませんが、機内への持ち込みは厳禁ですので、没収させていただくことになりますが、宜しいでしょうか」
「ああっ...はい、大丈夫です。」
顔を真っ赤にしたまま、ボクジン青年は答えた。
若い女性に恥ずかしいところを見られたようで、すっごく気まずかった。
何とか機内に入ることが出来、飛行機は間もなく離陸した。
すっかり安心したボクジン青年は、いつの間にか眠ってしまっていたのだ。
しばらくして目が覚め、腕時計を見ると、もうすぐ北海道近辺に来ている頃だった。
その日の上空は安定した天候で、小さな窓から外を見ると眼下には、なだらかに湾曲した地形と、そこに接している海岸線を確認することが出来た。
"これは、襟裳岬の辺りでは..."
地図を見ているように、北海道の下辺り(とがっている部分)が、窓の外に広がっているのだ。
改めて感動したなあ。
久しぶり!我が故郷、北海道。
実家に2日泊まり、月曜日お客さまを訪問した。
今回の依頼内容は「窒素量測定装置の測定値にばらつきが激しい」とのことで訪問。
訪れた先は公的機関で、広い敷地にぽつんと平屋の建物があった。
通された部屋は研究室のようで、天秤、孵卵器、顕微鏡などが置いてあるほか、なぜか壁には鹿の首の剥製や、ヒグマの骨の標本までもが飾ってあった。
早速、機械の動作テストを開始。
窒素量測定装置というのは、献体に含まれるタンパク質の量から、窒素量に換算して表示する機械なのだ。
まずは蒸気を発生させる為に、水の入ったガラスの容器に2つの電極が向かえあわせに並ぶボイラーが作動する。
ほんの数十秒でボイラーは沸騰し始める...はずなのだが、なぜかボコッボコッっと、激しく沸騰し始めないのだ。
直接はこの誤作動が原因らしいのだが、なぜこの現象が起こるのか...。
接続してあるチューブ類の劣化とか、詰まりなどを確認したが異常なし。
あれこれ診たがどこもおかしな点は見つからなかった。
"はて、どうしたものか..."
色々思案したが原因が判らず、会社へ連絡。
この機械に詳しい先輩のアドバイスを受けようとしたが、結局原因判明せず。
相変わらずボイラーの中では、時々ボコッと空気がでるだけだった。
それから2時間ほど原因を探ったが、特に機械としての異常が見つからなかったのだ。
やむなく担当の方に事情を説明して、現場を退散した。
それから帰京して数日後、その機械を製造したメーカーが調査した結果、ボイラーに入っている水(源水)に問題があったとのこと。
調査結果であるが、東京都など主要都市に供給される水道水には、様々なイオンや汚れが存在するが、北海道のような地方の土地では、水道水には汚れ成分が殆ど無く、電気を通すイオンがあまり存在しない為、電極間に電流が流れず、ボイラーが正常に動かなかったことが原因だった。
はあ~...なんだ水のせいかよ~。
まさかそんなに水の成分が影響してようとは、思いもせなんだ。
でも改めて、我が故郷の環境のすばらしさに敬意を表した出来事だった。
自然は大切に!!

