2009年03月07日土曜日
ジャロックサイトのリニューアルを終えて [Web制作の日々]
長かったようで短かった、この3ヶ月間。
それはひょんな事から始まったのだ。
個人事業としての数少ない営業手段である、メール広告のための、送信先リスト作りでのことだった。
Yahooディレクトリーの中でサイトを見て廻り、リニューアルが必要と思われるサイトをリストアップしていく作業でのことだ。
何件目かで目に入ってきたサイトがあった。
それはいつもと違うことが一目で判るほど、とても珍しい現象だったのだ。
TOPページのテキスト全てが、同期したように点滅を繰り返していたのだ。
"なんじゃ~こりゃ..."
いままで見たこともない現象に、なぜか恐くなってきた。(゚.゚;
他のページは特に問題ないようだったが、TOPページだけが何かを訴えるかのように、オヤジの目の前で、しきりに点滅を繰り返す。(IEでは再現しない)
"メール広告どころじゃないなあ...この会社に連絡してあげなきゃなあ"
オヤジはなぜか親切にも、このことを連絡するべく、フォームメールに内容を書いて送信しようとした...えっ??エラー??
なんとメールさえも送信できない状況になっていたのだ。
そしてフリーダイヤルへ電話する。
「はい、株式会社ジャロックの**です。」
電話口に出た担当の女性に、事の内容を知らせた。
この点滅のことはその担当者の女性も判っていたらしいが、メール不具合については判らなかったらしく、
「ああ、だから問い合せが無くなっていたんですね。ご連絡頂いてありがとうございました。」
オヤジは「何かあったらご連絡下さい」と名前を言って、その場は終わったのだ。
"宣伝ばかりがおいらの仕事じゃないんだなあ。"となぜかしら思った。
その時はまだ、この事件が大きく発展しようとは全く考えもしなかった。
"おいらも馬鹿だなあ。もっと宣伝すれば良かったのになあ"
と、自分の人の良さにちょっと辟易状態...(^_^; まっいいか!
また作業に戻った。
それから1週間以上が過ぎた頃だったと思う。
携帯電話が鳴った。
「はい、ファナップです」
「あの~、以前ホームページの不具合を連絡戴いた、株式会社ジャロックです・・・。」
という。
正直すっかり忘れていたのだ。
「あ~~あ!あのときの。」
「実は社長が一度お会いしたいと言っておりまして、ご予定は問題ないでしょうか・・・・。」
"えっ?社長さんが?"
なんと2日後に中野で食事をしましょう!とのお誘いだったのだ。
オヤジは二つ返事で快諾したんだ。
"もしかしたら、発注してくれるのかな!だと良いんだけど...でも、何でいきなり食事会なんだろう??"
そしてその日が来た。
パートナー会社との打ち合わせを終えてその脚で電車に乗り、中野駅を降りて中野ブロードウェイを散策。
若い頃、中野に7年ほど住んでいたこともあり、懐かしい商店街を見て回った。
当時あったはずのパチンコ屋も姿を消し、お洒落なブティックになっていたり、フィギュアの店が繁盛していたりするが...あれから20年以上経っていても、あまり大きな変化は無いように感じた。
それから中野サンプラザを仰ぎ見る。
学生時代にその最上階にあるフレンチレストランで、皿洗いのバイトをやっていたことも思い出した。
中野といえば、我が青春の舞台でもあるのだ。
ここは、とある居酒屋。
斉藤社長とWeb担当者である山崎さんとの3人が、ちょっと赤くなった顔を笑顔で崩し、全くホームページとは関係ない話しで盛り上がっていた。
(*^o^)/□☆□\(^_^*)
初対面でこの雰囲気...斉藤社長の純な人柄が好きだ。
世代も近い社長とおいら...どこか共通する想いや考えが合ったのかもしれない。
楽しいまま3時間ほどで食事会が終わり、
"うちのホームページに提案してもらいたい"
という斉藤社長の言葉に了解の意をお伝えし、駅で分かれた。
次の日、早速ジャロックのサイトを分析し、リニューアル企画案の制作に入った。
更新の積み重ねのため、全体的にはまとまり感が無くなってはきているが、個々のコンテンツをみると、オヤジレベルの制作会社以上にスキルを持っていることが判ってきた。(^_^;
特にソリューションFlashコンテンツで使われている各倉庫画像(CADで作った3D画像)は、さすが図面制作のプロだ。
そしてカンファレンスルーム(ショールーム)のページには、申し訳なさそうに動画が置いてあったのだ。
しかしページの最下部にあったため、はじめは何の音がしているのか判らず、その音の正体を探し回った。(。_。)
これら、分散してしまっているコンテンツ群をどのようにまとめあげ、表現したら良いのだろうか...。
今までサイトを更新してきた社員さん達は、何を思いながらコンテンツ達を作り上げてきたのだろう。
実際2日ほど考えあぐねた。
パソコンに向かっていても、新鮮な考えは浮かばない。
いつものウォーキングルートにある南平丘陵地へ向かった。
眼下には日野市が広がり、真っ青な空、黄金色に変わった木々、もう冬なのにその日はずいぶん暖かかった。(2008年の11月半ば)![]()
真っ正面から午後の強い陽を浴びながら深呼吸をすると、ベンチに腰掛けた。
遠くから学生達の部活の声が聞こえてくる。
周りには人はいない。
ゆっくりと自分の時間を楽しめる場所でもあるのだ。
サイト内を廻って得たキーワードの羅列を、もう一度読み返してみた。
文字に目を落としては、青い空をしばらく見上げることを、何度繰り返しただろう。
いや~なかなか良い考えが浮かばない...(゚゚)~
と、足下を見るとそこには蟻地獄の巣が二個ほどあった。![]()
"こんな時期なのに、まだ冬眠しないのか?お前達。"
地面の土はとても硬く、すり鉢の大きさは小さいが、鉢の斜面はとても滑らかで、きめが細かいのだ。
"頑張って作ったんだな"
試しに細い棒で、斜面を振動させた。
すると中心から小さいはさみが2本出てきて、しきりに砂をかけ始めた。
"おお、元気だな"
まだ生まれたばかりなのか、とても小さい。
もう一つのすり鉢にも、同じくらいの蟻地獄がちょこっとだけ目を出して、虫を待っているのだろう。
それにしても、こんな硬い土のところで、よくこんな綺麗なすり鉢を作るもんだ!と感心した。
"...うん??立体...3D...そうか、テーマはバーチャルの3次元空間か。そこで何を表現する?...動画を見せる?...う~ん...3DCG...そうだあの倉庫を使って街を表現するか!"
それからは、息せき切ったように色々な案が浮かんできたのだ。
こんなことはオヤジ自身も初めてだ。
蟻地獄くんがヒントをくれたようなものだ。
そのあと家に帰って、企画原案としてまとめ上げたのだ。![]()
3日ほどかかり、見積りを添えてジャロックさんへメールで送付。
それから1週間ほど後に、担当の山崎さんから、ファナップへの発注が決定したとの連絡を頂いた。
発注条件は正直オヤジにとっては厳しいものだったが、(^^ゞ この100年に1度と言われる大不況の中、こんな個人事業者に発注いただけることだけでもとても感謝した。
制作に入り、山崎さんとSkypeで頻繁にやりとりしながら、少しずつコンテンツを制作していった。
再度、オヤジが驚いたのはこの3Dの倉庫画像達だ!
時間が少ない中、以前のものよりもさらに一層クオリティーが上がってきた。
しかも、色々な作業が驚くほどスピーディーにこなす女性なのだ!
よくこのようなものが作れるなあ...と改めて関心。
やっぱり才能か...ちっくしょ~
その間、斉藤社長には主に各ページの原稿を作っていただいた。
しかも殆どが手書きだ!社長業で忙しいのに、これも大変な作業だったはず!
(実際社長も、偏頭痛になったとのこと)
そして、製品紹介用の動画撮影に協力していただいた営業の方々。
さらに、"お客様の声"に掲載させていただいた会社様、動画のナレーションをやっていただいた女性社員の方など多くのご協力があり、それぞれが面白いコンテンツとして構築できたのだ。
制作期間3ヶ月間。
休日関係なく、夜遅くまで連絡取り合いながら頑張ってきた成果物がこれだ。
納品の日(209年2月27日)、この3ヶ月を初めて振り返った。
とても感慨深く、また、何となく寂しい気持ちになるのはどうしてだろう...。
山崎さんと斉藤社長とのコラボレーションでやってきたこの期間、本当に一体感だけがあり、相手が何を求めているかを共有できたような気がするのだ。
今回はとても大変だったが、それ以上に楽しかったし、心が通じ合った同志!として進められたことが、年男である今年を象徴するかのようだ。
幸いにも周囲からの反応は、上々とのこと。
オヤジにとっては色々な意味で、得ることが多かった。
本当に大きな達成感を味わうことが出来た案件だったのだ。
つい先日、恵比寿の居酒屋で打ち上げが開かれた。
おいらが主賓と社長はおっしゃるが、そうではない!
社長と山崎さんこそ、主賓なのだ。
あくまでもおいらはクライアント様の想いを、カタチにするだけのこと!
こちらこそ
"お二方とも、本当にお疲れ様でした"
と言わせていただきたいのだ。
しかし寂しい事なのだが、3ヶ月間をいっしょに仕事させていただいた山崎さんが、3月いっぱいで退社されるのだ...(T_T)![]()
以前からお聞きしてはいたが、共に頑張ってきた同士が離れていくことは、とても寂しいものだ。
社長はもっと寂しいし、辛いのだろう。
才能もセンスもあり、性格も善く、可愛らしい女性...手放したくないはずだ。
しかし、彼女にはフラワーアレンジメントの仕事をする夢(目標)があるのだ!
すばらしいことではないか!(^0^)/♪
また、いつか何処かで頑張っている姿を見せていただけるだろう。
社長の気持ちが手に取るように判る...。
「本当にいいものが作れたね!」
「私も今回は今まで以上に想いが入ってました。でも、皆さんのご協力のおかげですよ!」
「僕は"お客様の声"が一番感動したよ!」
「ご協力いただいた会社の方々には、本当に感謝したいですね。特にサーモキングの豊村さんの良い人柄が伝わりますね。」
「実は、サーモキングの豊村さんは、撮影の少し前にご子息とお母さんを亡くしているんですよ。それなのに、快く応じていただけたんです。そのすぐ後にあの撮影をしたんですよ。悲しい表情をおくびにも出さずに。」
おいらは、撮影の陰にそのようなエピソードがあったことを初めて知り、涙が出た。
考えさせられる話しでもあったのだ。
飲み始めてからしばらくして、山崎さんの引き継ぎ担当者として選ばれた工藤さんが、出張帰りの脚で店に顔を出した。
とてもまじめな青年で、社長の人を見る目が確かだったという証でもあるようだ。
そのあとは、近くのカラオケで歌いまくり!
一期一会 ・・・
それは、人が望むからこそ起こりうるチャンスなのではないだろうか。
決して偶然ではないように思う。
お互いに影響し合い、そしてまたいつか離れていく。
人生は無常だ。
(この記事は株式会社ジャロック様の同意を得て掲載しています。)

